【レポート】親子のてつがくカフェ 第3回
12月18日(日)の午後、親子のてつがくカフェを開催いたしました。
3回目となる今回は、親子5組、見学5名の方にご参加をいただきました。
リピーターの方も、電車で2時間近くかけてお越しいただいた方もいらっしゃいました!
見学に来てくださる方も増えてきて、少しずつ広がりを感じています。
それでは、どんな様子だったのかをお伝えしていきます!
まずはじめに、ゲスト講師の川辺さんより子どもの哲学(p4c)についてのお話がありました。
子どもであっても、哲学者と同じような考えができるのではないか?というところから始まった子どもの哲学。
今では世界中で取り組まれています。
何を言っても大丈夫だという安全な場を学校内につくることで、いじめや暴力を減らすという効果も注目されているようです。
また、川辺さんは、普段は逗子で子どもの哲学の実践をされていて、その様子を映画にまとめてもらっているそうです。
同じメンバーで同じテーマを取り上げても、一年前とは全く価値観をもって、そのときとは大きく違う対話になったようで、
年間を通して、子どもたちの変化や成長を感じるとのこと。
そんなお話に続いて、今日の哲学対話にうつっていきました。
しろたろさんが作ってくださったお話をみんなで一緒に聞きます。

『もうすぐクリスマス。子どもにはサンタさんがプレゼントを持ってきてくれるんだって!やった!!楽しみだ。
でも大人にはサンタさん来ないみたい。それじゃかわいそう。
君はサンタさんの代わりになって、パパやママにプレゼントを渡すことにした。』
お話が終わると、「いいところでおわったな~~~~」なんていう子どもからの声が聞こえてきました。
続いて子どもと大人に分かれてのてつがくの時間です。
〇子どもグループ
しろたろさんと私(工藤)が初めてファシリテーターをしました。
元気いっぱい!なかなか対話に入るまでに時間がかかりましたが、、
お話にあったサンタさんやプレゼントのことを話す前に、
子どもたちが座るシートの色で、子どもたちのこだわりがありました。
「男は緑のほう!女は赤い方に座って!!こっちに入っちゃダメ!!」
『じゃあどうして私(しろたろさん)が女だと思ったの?』
「だって化粧してるし、顔も声も女だもん!」
テーマについてではないものの、こういうところからも
てつがくは始まりそうだなと感じた出来事でした。
『もしパパやママにプレゼントをあげるとしたら・・・』
・お金をあげる
⇒大人はがんばってお仕事してお金をもらっているから。
「1000円あったら、全部はあげられないけど、900円、、、うーん、、500円ならあげる。」
「わたしは400円ならあげる。」
・お金で別のものを買ったり、折り紙で何かつくってあげる
・お金がなくてもあげられるプレゼントをする
例えば、サンタさんみたいにあみあみしてお人形とかおもちゃをつくる
『どうして子どもだけプレゼントがもらえるんだろう?』
⇒大人は大きいから
『大きいってどういうこと?』
⇒体が大きい。どんなに小さい大人でも子どもよりは大きい。
大人はお金も物もいっぱいあって、子どもはちょっとしかない。
〇大人グループ
古後さんがファシリテーターをしました。
・プレゼントをもらっていた頃、子どもの頃にどんな体験をしたか
・なぜサンタを信じることを美しいと思うのか
・プレゼントにはどんな意味があるのか
⇒物をあげるまでの過程に意味があるのではないか。
⇒戦略的なもの?関係性を維持するためなど。
⇒物の値段や数が自分自身の価値に置き換えられるように思えることもある。
最後には全員でメタダイアローグ(対話の振り返り)をして、終了です。
<アンケートより>
・とにかく息子が楽しみにしていて、次回も参加できたらと思っています。
考えて、自分の言葉で話すことが、とても面白いのだそうです。
私自身もいろいろな考えに触れ、自分の中のダイバーシティーを培う場になっています。
・大人だけがはなすだけでなく、子ども側からのおもい、考えもきくことができて、
対比したり重ね合わせて、考えの幅がおおきくひろがりました。
何度もこういう経験(子どもの声をきく機会)をふやしていけるといいです。
・意見を言える、聞ける場があることが大切であり、
素敵な時間を過ごさせて頂きました。
・考える時間をなかなか持てない子どもたち・大人たちにとても必要なことだと感じています。
考える⇒発表する、人の話を聞く。とてもシンプルだけど意識しないと難しいですね。
・子どもたちはややテンションが高かったですが、おちつくと考える子が多いなあと思いました。
おちついてできる環境って必要ですね。
・安全な場の中でのみなさんとの対話はとても新鮮でおもしろかったです。あっという間でしたが濃い時間でした。
日常の中でも子どもと対等にはなす時間をつくっていきたいと思いました。
次回は1月15日(日)の開催です。
詳しくはイベントページをご覧下さい。
最後までお読みいただきありがとうございました。
文責:工藤