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【レポート】親子のてつがくカフェvol.3 第2回 

2017/9/3 に行われました親子のてつがくカフェの様子をレポートをします。
今回も私たちの哲学対話で大切にするきまりを確認するところから始めました。
何度か参加している子は「待つってどういうこと?」と問いかけると「待つって時間を止めるみたいに動きを止めること」と応えてくれました。大人からルールを示すだけだとつまらないな~と思っていたところなので、とても嬉しかったです。子どもたちの言葉に変換することで参加者全員に大切にするきまりを確認していくことができました。他にも、「違いを大切にするって違うことをするってこと。間違いが無いから違いがある」との発言がありました。初めから、ばしっとした発言が飛び出して今回も良い時間になりそうだなという良い予感がありました。





今回の絵本は じぶんだけのいろ スイミーと同じレオ=レオニの作品です。絵本を読んでいくと「動物ってなんだろう?」「なんでカメレオン色変わるの?」「ぼくは自分の色を持てているよ」「どっちが賢いカメレオンなの?」などのつぶやきがありました。この会は問い考える時間という意識があるのか、たくさんの疑問がわいているようでした。
 対話は「どんなお話だった?面白いところ、不思議だなと思うところあった?」という問いかけから始めました。話題は賢いカメレオンというところから「年は取れば取るほど賢くなるの?」というに。
年上は色々知っているから賢い。大人が唸るような疑問を出せる子どもの方が賢い。年は関係ないんじゃない?子どもは大人よりも好奇心旺盛だよ。どの意見もなるほどなと思わされるものでした。そんな中、「じゃあ、赤ちゃんは賢いのかな? 出来ないことがあるし、喋れない赤ちゃんって賢いの?」という問いかけがされました。実は今回、0歳、2歳の参加者がいました。だからこそ、赤ちゃん という発言につながったのかもしれませんね。まだ対話するのは難しいかもしれないけど、いろいろな人が一緒に円くなって顔を見合って過ごせるって面白いなと思います。



そして、あるお母さんからは「大人は難しい言葉を使って賢そうに見える。だけど外に現れてこないだけで実は、子どもの方がすごいことを考えているかもしれない。」との力強い発言がありました。また、他には「大人で好奇心旺盛の人はいない。勉強して(色々なことが)分かっていくと、なんだろうと思わなくなっていって好奇心を失うんじゃない。」との分析がある女の子から飛び出しました。大人と子ども、賢いってなんだろう。とても壮大な問いですが、話したくなる話題・関心事なんだなと改めて実感させられました。



 その後「豊臣秀吉はずる賢い」「ずる賢いって悪いことばっかり思いつく人のこと。悪いことばっかりしているから悪いことを思いつくんだよ。」という発言をきっかけに話題は賢いからずる賢いへ変わっていきました。ぐーんと、話題が変わります。
悪いことをしているから悪いことを思いつくの?悪いことを思いつくから悪いことをするんじゃなくて?自分のために悪いことをするのがずる賢いってことじゃない?悪いって何?ずるいと悪いって別じゃない?たくさんの意見が出て、ヒートアップしてきたところで、概念の関係性整理して伝える子が現れました。「ずるいは悪いの下にある。ルール破りはずるい。銀行強盗は悪い。」伝えたいという気持ちがあるときに、人は考えて言葉をひねり出していくのだなぁと感じました。すごいなぁ。
 最後に今日の対話を振り返る時間を取りました。いっぱいしゃべっていろんな事が分かったから楽しかったという意見が子どもから、どんどんと分からなくなっていくのが心地よかったという意見が大人の参加者から出ました。今回は、丁寧に一つの問いを深めるというよりも、あちこちに飛びながら考えを巡らすような感じでした。終わりの挨拶をした後にも、「さっき話していたことってこういうことかな?」などと、対話の続きを一人考えてしまいました。対話を持ち帰っているような感覚でしょうか。参加者の方には何か持ち帰ってもらえるものあったかな?楽しんでもらえたかな?ドキドキしながらも、私自身、とても楽しみながらやらせていただいています。
そして次回は10月29日(日)に開催します。もう既に申し込みしてくださっている方もいらっしゃいます。
初めての方もぜひ、ふるってご参加ください。詳細は以下リンクをご覧ください。
https://creeks.doorkeeper.jp/events/61070

  

2017年10月23日 Posted by CREEKS COWORKING at 14:38Comments(0)過去に開催したイベント