地域からはじまる新たな流れ - 起業家育成プログラム「team360」レポート
10月よりCREEKSを舞台に実施していた起業家育成プログラム「team360 5Days チャレンジ in 長野」。先日3日には成果発表としてピッチイベントを開催しました。参加者たちの歩みも含め、当日の様子をレポートします!
起業家育成プログラム「team360」とは?
そもそも起業家育成プログラム「team360」とは、目黒のコワーキングスペース Impact HUB Tokyo による「自習」と「対話」を重視したプログラム。豪華なメンターによるHow to形式の講座ではなく、参加者同士で互いの事業を磨き合うところに特徴があります。
今回はそのエッセンスを5日間に凝縮。10月〜12月の週末に5回集まり、事業創造〜顧客発掘を行なっていきました。
今回ファシリテーターを務めていただいたのはこちらのお二人。Impact HUB Tokyo で育成プログラム開発などに携わる岩井さん(写真右)と Instagramのインフルエンサーを使ったマーケティングサービス monita などを展開する Ericさん(写真左)です。
プログラムの前半(10月〜11月)は、参加者それぞれが「なぜその事業に取り組むのか?」「本当にやりたいことは?」といった、ビジネスそして自分自身の根幹となる部分を探るべく、参加者同士でヒアリングを行なったりしました。日本の企業は 手段(How) を重視しがち。事業を展開していくなかで方向性を見失わないためにも、理由(Why)の整理に多くの時間を使いました。なかには本人にも見えていなかった気づきに出会う人も。
後半(11月〜12月)はチームごとに別れて、事業の対象となる顧客をイメージ。普段どんな仕事をしているのか、どんな課題を抱えているのか、どんなことに喜びを感じるのか。この想定が間違っていないかを検証するため、実際にインタビューを実施するなど、外の声も取り入れていきました。
ファシリテーターの2人は各グループを回り、鋭い質問をバシバシと浴びせてきます。「本音で話し合わないといいものは生まれない」と度々おっしゃっていた岩井さん。参加者である私たちもどれだけ丸裸になれるか。守りに入らず、不安なことや困っていることはどんどん共有していくことが大切だと感じました。
4組によるプレゼン発表
そして3日(土)は、これまでの成果を発表するピッチイベント。世に出す一歩手前であるこのタイミングで、オーディエンスも招き客観的な反応を確かめます。
はじめに発表してくれたのは ゆめサポママ@ながの の大口さん。ママたちの「やりたい!」を実現するため昨年より動き始め、先月はママ100人を集めるトークイベントを開催するなど、すでに周囲を大きく巻き込んでいます。
今回大口さんがプレゼンしたのは、ママと企業をつなぐ仕組みづくりについて。子育てで休職中のママたちのスキルをリスト化し、外注先に困っている企業とマッチングさせるというものです。当面はママ会員を増やし、企業のニーズを高めていく予定だそうです。
オーディエンスの反応も上々。現状はママの具体的な能力が見えづらいのが課題ですが、うまく可視化されれば、即戦力がほしい企業としては嬉しいところです。長野のママがより生き生きと過ごせる環境をつくってほしいですね!
次の登壇者はプログラミング教室を展開したいYさん。これからも拡大していくIT産業ですが、2030年には約80万の人材不足が見込まれているとのこと。プログラミング・スキル習得の将来性をデータを交え説明してくれました。また、プログラム期間中に複数の保護者へインタビューを行なった結果、その多くがプログラミングを学ぶ必要性を感じているそうです。まずは学校と提携し、放課後に教室を借りて開催するなどする予定。
オーディエンスには保護者にあたる人が多く、その必要性を改めて確認する質問が出るなか、「競合となる事業者が増えてくるなかで、Yさんなりの強みは?」といった問いかけも。Yさんは構想段階のプランを語ってくれましたが、これはすべての事業者が整理しておきたいところです。
3番目の登壇者は、シーズ・マリアージュの杉本さん。普段は企業に対してコーチングを行っているそうですが、そのなかで感じるのは社員の出会いの乏しさだとか。地方は車通勤で飲み会も少なく、会社以外の人と関わる機会も少ないですよね。そこで杉本さんが提案するのは「中小企業向け婚活サービス」。未婚者の多い企業にサポーターになってもらい、男女ともに会員数を増やし、相性のいい2人をマッチングしていきます。
一度きりの人生、ぜひ結婚や子育てを経験してもらいたい ―― 。
杉本さんの願いが込められたこのサービス。10ヶ月後の目標は 交際発展数10組 です。社員の幸せのためにと、今後は企業との連携を拡大していく予定です。
そして最後はCREEKS代表の古後より、現在長野市とともに計画を進めている 若者向けのシェアスペース運営事業 についてお話させていただきました。
「地域から社会を変える」をミッションに活動しているCREEKS。これからの社会を担う若者たちの可能性を大きくするため、若者と若者、若者と企業、若者と地域がつながり、それぞれが吸収・発信し合える場所にしたいと考えています。プレゼンでは、主に運営の方法・資金調達についてご説明しました。スペースは2017年3月にオープン予定です。
3月まではどんな場所にしていくかを考えるワークショップなど、若者向けの企画を複数行なう予定ですので、今後の動きにご注目ください!
まとめ
無事にピッチを終え、これで全てのプログラムは終了。しかし、私たちの挑戦はまだ始まったばかりです。これから様々な課題に直面すると思いますが、今回集まったチームで定期的に進捗や近況を共有しながら、前に進んでいきたいと思います。これも「team360」の魅力のひとつですね。
そしてコワーキングもまた、異業種の会員同士がつながりお互いのスキルを共有したり補い合える魅力を持っています。これからなにか挑戦したい!と考えている方。この場所から一緒に挑戦していきませんか?
writer:ハタコシ(@h2hahaha)
-----
CREEKS COWORKING NAGANO
〒380-0845 長野市西後町町並1583 リプロ表参道ビル2階
平日 / 9:00-22:00 , 土 / 9:00-18:00(日祝定休)
mail:info@creeks-coworking.com
HP , Facebook , Twitter
【レポート】親子のてつがくカフェvol.3 第2回
【レポート】親子のてつがくカフェvol.3 第1回
【レポート】親子のてつがくカフェvol.2 第3回
【レポート】親子のてつがくカフェvol.2 第1回
巻き込むコツは「共感」にあり - 「アイデア村(ソン)-観光篇-」レポート
つながることで、見えてくるもの - 「学校では教えてくれない生き方」全3回レポート
【レポート】親子のてつがくカフェvol.3 第1回
【レポート】親子のてつがくカフェvol.2 第3回
【レポート】親子のてつがくカフェvol.2 第1回
巻き込むコツは「共感」にあり - 「アイデア村(ソン)-観光篇-」レポート
つながることで、見えてくるもの - 「学校では教えてくれない生き方」全3回レポート