【レポート】親子のてつがくカフェ 第4回

CREEKS COWORKING

2017年01月17日 13:15

こんにちは。
4回シリーズで行ってきた、親子のてつがくカフェ、
最終回の様子をまとめました。

1月15日(日)雪がしんしんと降り積もる中、

キャンセルが相次ぎ、、、

親子参加の方がいなくなっていまいました、、、、。


残念、、、、、


ですが、見学に来てくださった方と一緒に
哲学対話好きによる、おとな哲学を楽しむことができました。




会が始まる前から道徳教育と哲学対話についてなんとなく話していたこともあり、
まずはじめに、子どもの哲学のお話を、道徳と絡めながら川辺さんにお話しいただきました。



教育に関心がある人が集まって話をするイベントで、道徳がテーマになり、
質問を受けたのだそうです。
「子ども哲学って学校で授業として本当にできるんですか?」
「子ども哲学でどんなことができるようになるんですか?」

そこで説明されたことは、「子どもの哲学では、対話を始めるときに何も想定していない。」ということで、
哲学対話はパイプのような役割しか持っていないのかもしれない。と思ったとのことでした。

聴く・待つ・話すという態度を身につけることができる。教室をセーフティのある場にすることができる。
ということは確かに言えると思うけれど、
哲学対話をすることで見えてくるものや気づけることは、全く同じテーマであってもそのときどきで様々。
必ずこんな価値観が身につくとか、必ずこんなことを学ぶとか、
そういったことを説明するのはとても難しいことだと感じたそうです。

まして、道徳の授業として、哲学対話をするということになれば、
気付いて欲しい価値観がある以上、どうやっていくべきなんだろう?という話にもなりました。



哲学対話や子どもの哲学って改めて何なのだろうと噛み締めたところで、
今日の哲学対話に入っていきました。ファシリテーターは川辺さんにお願いしました。

今回も、綿内さん作のお話からスタートです。



『近所のお兄さんとお姉さんは超モテるらしい。キミもモテたいと思っているけれど、どうしたらいいのだろう?』



「いきなり抽象的に問うよりは、このお話の中で気になったこと・疑問をあげていきましょう。
そのあとで、似たものをくっつけたりしながら、抽象化させていきたいと思います。」

ということでまず挙がってきた疑問がこちら↓
・モテるというのはどういうことか。
・モテる絵ってどんな絵なのか。
・この男の子は、何を見て、お兄さんお姉さんがモテると思ったのか。
・お兄さんやお姉さんに憧れてモテたいと思ったのか、もともとモテたいと思っていたのか。
・同性からモテるのはモテるに入らないのか。
・お兄さんはモテていることで嬉しそうな表情なのに、お姉さんは驚いたような謙虚な表情ということで、
描いた人はどんな気持ちでこの描き分けをしたのか。
・女の子も男の子のようにモテることを素直に受け入れることはないのか。
・大人になればモテるのか。
・自分ってモテたいのか。
・モテようとするべきなのか
・モテることは必要なのか。
・男の子は、普遍的なモテのイメージをつくっているのか。
・男の子は、お兄さんとお姉さんのリアクションを比べているのではないか。
・男の子は、モテのケースを集めているのではないか。
・男の子はモテたいと決まったわけではないのではないか。

全員の疑問を踏まえ、改めて挙がってきた問いがこちら↓
・どのような人がモテるのか。→モテにおける理想的な人物
・モテには男女の違いがあるのではないか。→男女のモテの違い
・モテにはいろいろな種類があるのではないか。→モテの種類・構造

セーフティのため、話したくない話題がないかどうかを確認します。

その上で、どの入口から入っていきたいかを多数決で決めました。
意見は割れましたが、”どういう人がモテるのか”を入口にしました。




・年齢によるモテの違い説、モテの発達がありそう。
・価値観が合う合わないはモテるとかモテないに関係するのか。
・モテるステレオタイプは何なのか。
この3つを順番に話すことになりました。
(全て話す時間はなかったですが)

〇年齢によるモテの発達説
モテの発達、どんなイメージ?
・だんだん要素が付け足される?複雑化する?
・好みが変わるだけかな?
・大筋は変わらない、ハンバーガーセットみたいな
(サイドメニュー?ハンバーガーへのトッピング?味?具?)
・ある一つの特徴から好きになるけれど、それがだんだん要素分解されて、変化していくのかも。

好きとモテは違うのでは?
・好きな人とモテる人は違う
・モテる人は遠くにいる感じ
・モテている人が好きをたくさんもらっているわけでもない
・モテる人が好きという人もいる
・モテている人は注目はたくさん集めているかも
・ちやほやされる人がモテる人
・イメチェンして可愛いと言われ出すと急にモテる現象、彼女ができるとモテなくなる現象
・結婚してからモテる説
・・・・


ひとりひとりの言葉がきちんと受け止められ、
論理性に重きを置いて、ひとつひとつをじっくりと吟味していく探求の時間でした。
”親子の”ではありませんでしたが、
時間が過ぎるのがあっという間だったとみんなが感じるくらい楽しかったです。




最後に・・・
川辺さん・井尻さんをはじめとするアーダコーダさんのバックアップと、
綿内さんのご協力がとても心強く、勉強になることばかりでした。

参加してくださった親子の方々、見学をしてくださったみなさま、
少しでもてつがくすることの楽しさを共有できていたら幸いです。

4ヶ月間、本当にありがとうございました。
今後も、CREEKSでてつがくカフェを定期的に開催できればと思っておりますので、
そのときはまたぜひいらしてください。


(文責:インターン 工藤)